〜 狂気と正気の舞踏会 〜
「夢幻城へようこそ」 紅薔薇姫が歌う
鏡の迷宮に 閉ざされた想い
「涙の理由(わけ)を 教えてあげましょう」
白百合姫が語る 隠された記憶
荊の冠を被った骸に
そっと冷たい接吻(くちづけ)をして
美しい微笑みを浮かべて
命の灯を消した 赤の妖精
囚われたら 逃げられぬ世界
誘い誘われ 死の淵で踊る
闇に紛れて 手を差し伸べた光
正気と狂気の 舞踏会で
「貴方を待っていたわ」 紅薔薇姫が笑う
鏡の迷宮で 囁かれた願い
「貴方はここへ 来てはいけないわ」
白百合姫が叫ぶ 呪われた記憶
打ち捨てられた白い骨に
そっと柔らかな接吻(くちづけ)をした
涙を流して 抱きしめる
命の灯を嘆いた 青の妖精
傷つけあう喜びと 癒しあう苦しみと
歌い続ける 愛憎の輪舞曲(ロンド)
囚われたら 逃げられぬ世界
誘い誘われ 死の淵で踊る
闇に紛れて 手を差し伸べた光
正気と狂気の 舞踏会で
狂気と正気が絡み合う
夢幻城の一夜には
誘い誘われ 永久(とこしえ)に
骸の記憶を 辿るだけ